チャゲアスのCDを聴いていて、ふと昔の事を思い出した。

私は学生時代、京都で一人暮らしをしていた。
今の学生さんみたいに贅沢な暮らしではなく、部屋にお風呂も無かったのであります(笑)

で、隣の部屋に別の学校の女の子が住んでいたのだが、よく友人が出入りしていたので、とてもうるさかった。
おまけに部屋主が無遠慮に部屋の中を歩く音も昼間、夜中を問わず響いてきて、うるさかったのをよく覚えている。

私はCDをかける時、いつも小さな音でかけて、その子が外出したのが分かるとやや大きめに音量を上げて聴くようにしていた。

ある日、私は隣の女の子が外出しているのを建物の入口で確かめた。
(門限があったので在室・外出が分かるように入口にそれぞれ札があった…外出する時にはひっくり返すのね)

耳を澄ましても隣からは音も聞こえないし、やっぱり居ないんだと思った私はちょっとだけ音量を上げた。

その途端、かかってきた電話。
取ると「隣の部屋の者だけどうるさいのよ。音下げてくれる?」と。
怒られた私は「すみません」と謝って音量を下げた。

今思うと、どうしてその時言い返さなかったのだろうと思う。
「あなただって毎日うるさいじゃないの」と。
…あの時はシャイだったんだなあ(爆笑)
今だったら、ぎゃあぎゃあ大喧嘩ものだ。

ちなみに聴いていたのは飛鳥さんの「SCENE?」。
おかげでこのCDだけは今でも聴いていて、あんまり好い気はしないなあ。
飛鳥さんが悪いわけじゃなんだけどね。

私に文句を言った子は、私が彼女をうるさがってるとは夢にも思ってなかっただろう。
人は得てして自分の姿には盲目なんだな。
恋は盲目とか言うけど、人間は自分自身に一番盲目な生き物だと思うよ。

それ以来、私は少し変わったように思う。
もし私が他人だったら、私をどう見るだろうと言う観点に立つようになった気がする。

早い話が「自己中」にならないように気をつける事ですな。
どれだけ実践できているかは?だが。

これに気づかせてくれた彼女には感謝、である。
大分県から来ていたO村さん、お元気ですか?(笑)

冬の日にチャゲアスのCDを聴いていて、ふと想い出す、懐かしくてちょっと心が痛む思い出の一つである。

コメント