岡山に着くと新幹線に乗り換え
のぞみではなく九州新幹線の「さくら」
木の匂いが気持ちいいし、座席もゴージャスです
隣席にはかわいい5歳ぐらいの女の子を連れた女性
窓から見える景色もいいねえ
いっつも本読んでるか音楽聴いてるんで知らなかったよ

そして降り際
先に降りる隣席の女性は私に言った
「うるさくしてすみません」と
…えーっと別にうるさくなかったんですが、お嬢ちゃんもいい子だったし
もしかして「顔怖いあるある」が影響を及ぼしているのかもしれないとふと思った
でもへらへら笑うわけにもいかんし、どうすりゃいいんだ

悩んでいても仕方がない
整形してもおそらく顔は怖いままだし
というわけで車窓から見える梅田の景色に気を取り直して列車を降りた

高松から岡山まではマリンライナーという快速列車に乗って瀬戸大橋を渡る
今回は指定席を取ってあったので順番待ちをすることもなく
ぼーっとホームに立っていた

見れば団体さんがにぎやか
ちょっと障害がある子どもや大人を女性ふたりが引率している
大変やなあと思いながら列車を待っていた
席に座ると私以外近隣全部がその団体さん 囲まれておる
列車が走り出すとキャッキャと声を上げて楽しそうだ
私はといえば「今回は旅行中に何もしない」と決めていたので
本も読まずに窓の外を眺めていた

そして降り際
降りようとした私を隣席に座っていた引率の女性が呼び止めた
何事かと思って傍に行くと、渡されたものは飴ふたつ
「うるさくしてごめんなさいね」という言葉とともに
「全然うるさくなかったですよ」と私は言ったが相手に本心は届いただろうか
本当にうるさくなかったのに
その証拠に私は途中でグーグー寝てしまっていたのに

しかしむきになって言っても仕方がないので礼を言って飴をもらった
その飴はなぜかお守りのように思えて旅行中は食べられず
今も私の手元にある

こうして私は岡山に着いた
11月16日
午前9時過ぎのマリンライナーで高松を出発した
第一目的地は大阪
もっと言うなら、なんばグランド花月だ
すーちゃんの芝居を観るためである
その後はパンダを見に南紀白浜に行く予定

すーちゃんとパンダ どっちをより見たいがために行くのか
そんなもん、パン…いや、すーちゃんに決まっておるであろう
チケット取ってから旅行の日程を考えたのだから
芝居の後、大阪に滞在すべきかパンダを見に行くべきか

結局パンダが子どもなのは今しかない!というわけで
パンダを見に行くことにしたのだった
朝、ホテルでモーニングを食べてからレンタカー屋さんとホテルのロビーで会う。
真っ赤なデミオがこれからの石垣島での足である。

昼前にホテルを出る。目当ては川平公園茶屋のソーキそば。
美味いのだ。でもなぜか私が行く時間には客がいないのだ。
そばに骨付き肉がテンコ盛りになっている。やっぱり美味い。
食べ終わると離れた民家の横に自販機が目に付いた。
石垣島は南部に人間が集中しているので、北には商店なんてない。

飲みモンを買っておこうとお金を入れたら…。
「こんにちはー。当たりが出たらもう一本!」と、機械が喋る。
何じゃこりゃと思って商品を選ぶとしばらくして
「午後からも頑張ってくださいね!」と言って静かになった。
要は抽選に外れたらしい。
めっっっちゃくちゃムカついた。また今度行ったら是非買いたい。
私、M体質なのかもしれません。

北を目指して走る〜。
今回の旅の目的のひとつは、母の依頼でタレントの島田紳介さんの喫茶店に行くこと。
その前に石垣島最北端に行くことにする。
今回私の目的は車で沖縄の岬に行きまくることだ。

岬に着いたもの天気が悪い。冬の沖縄は天気が悪い。
写真を撮り、それを送ろうとしたらSBは圏外だった。ガーン。
悔しーと思って送信予約をしたら、運転中にいつのまにか機械が送ってくれていた。

帰り、島田さんの店を探すが見つからない。
ナビも役に立たないので目を皿のようにして運転する。
もちろん母は何の役にも立たないんで助手席でおとなしくしてもらう。

…おお、あった。
目印はデカイ島田人形。
海を見ながらサーターアンダギーとマンゴージュースを頼む。
どんなものが出てくるかと思いきや、美味かった。
特にマンゴージュースは今でも「もう一回飲みたいね」と我が家の語り草となっている。
そこでボケーとしてから絵葉書を買ってホテルに帰る。

石垣島の道を車で走るのが好きだ。
ざわわ、ざわわ砂糖キビが道路まではみ出し、鳥は道路をちょこちょこ歩いている。
ナビが付いているのに道を間違い、地元民しか走らない
さとうきび畑の間をつきっきる道を走った。
高低差があってまっすぐ。気分はジェットコースター。

夕食はホテルにて。
石垣島というところは外食するところが案外少ない。
ジモティ(常連)が行くところか、観光客(若者)相手のところかファーストフード。
ホテルにて予約しておいた沖縄料理のコースを食べる。
何でコースしかないんだろう。採算性の問題なのか?
食べたことが無い刺身が美味かった。(名前忘れた)

ホテルには大浴場があるんだが、お湯が循環していない。
最初は「え?」と思ったが気にしないことにした。
お湯が入れ替わらないので早めに入るに限る。

寝る前にまたマッサージ機に座る。
揉んでもらった揺り返しなのか、車でバックができないぐらい肩が痛くなっていた。
コンニャロー、リベンジだ!と思いながら同じところをグリグリグリグリ。
母とふたつの部屋に別れて寝た。
こっちの部屋にもテレビがあってグー。
ベッドサイドに紙が置いてあって「やもりが来ても驚かないでね」と書いてある。
私は爬虫類は平気なんで「ああ、そうなのか」と思いながら寝た。


つづく。
 
 

なんくるないさ

2008年1月22日 旅行
朝7時半に起床。
今日から一週間、お母ちゃんと沖縄である。
荷物の最終点検を行い、忘れ物が無いか調べる。
…というか、朝のニュースを見て洋服をかばんに詰めた。
一ヶ月ぐらい天気予報を見ていたが沖縄の気候と気温が読めない。
現地で何を着たらいいのか最後まで迷った。

結果、薄手のトックリセーター、プルオーバー、ポロセーター、
それに薄手のパンツ。
家を出る時はジーパンにスプリングコート、ポロセーター。

空港に着くまで道路大雪。真っ白、寒い。
飛行機飛ぶのか〜と思いながら空港に車が着くと
空港関係者の方が作ったのであろう雪だるまが五つ、
建物の隅にちょこんと並んでいた。

空港に着くとカウンターに行き、SPシートに変更してもらう。
というのも母は大の飛行機嫌い、狭いの嫌い、混むの嫌いという
嫌い嫌い尽くしの人間だからだ。
チケットの手続き、手荷物預け、もちろんすべて私の仕事である。
こうして私のツアーコンダクター業務が始まった。

搭乗を待っていると、仕事の連絡をひとつ忘れていたことを
思い出して会社に電話。
私が「電話せな」というと母が「さっさと掛けなさい!」と
こんな時だけ元気に怒る。なぜ…。

高松から那覇まで2時間。途中で昼食(弁当)が出る。
ちらし寿司に煮物、漬物に果物。胃に優しい。
使い捨てカップで出た味噌汁が思いのほか旨い。
一緒に出された緑茶は抹茶入りの粉末だったようだ。

私は食べた後、コーヒーを貰ったり、シート倒して寝たり
スリッパに履き替え、毛布かぶって音楽を聴いたりしていたが
ふと隣を見ると、座席をリクライニングすることもなく
母が丸まって寝ている。
せっかく奮発したのになあ、とがっかりしながらも
気にしないことにした。

ANA1月のチャンネル7はさだまさし特集。
私の好きな「精霊流し」がプログラムに入っていた。
旅行中計6回、私はこの曲を聴くことになる。

そのうち起き出した母が機内販売のテディベアが欲しいと言う。
マグカップと熊とハンカチがセットになったもので
カップにはANAの飛行機がさりげなく描かれている。
CAのお姉さんに在庫の有無を聞き、お買い上げ。
もちろん私のカードでお買い上げ。

那覇空港に着くなり「むわー」。
空気が「むわー」。
ほのかに蒸し暑く「むわー」。
キョロキョロしてみると、コートを着た人間が居ない。
コートを脱いで丸めてエコバッグに突っ込んだ。
しかし微妙に暑い。冷めかけの風呂の中のようだ。

石垣島までの乗り継ぎまでまだ時間があったので売店を物色する。
土産を頼まれているので、どのタイミングで買おうかと思案する。
ちなみに会社からリクエストされたお土産は以下のものであった。

・泡盛(古酒限定)
・海ぶどう
・島らっきょう
・石垣島のラー油  …おまえら、リクエストが多すぎるぜ!!

泡盛を見たかったのだが、すぐに店員さんが「試飲してください」
「お勧めですよ」と寄ってくる。勘弁して欲しい。
仕方なく違う売店で紅芋あんぱんを買って食べた。旨い。
スタバもあったが、帰りのお楽しみで取っておいた。

石垣島行きの飛行機はとにかく狭い。窮屈。ひと塊三人がけ。
隣の兄さんが読んでいた新聞にエッチな記事発見。
でももっと堂々と読んでくれていいんですが。気にしないで。
飛行機から降りたら隣の人の顔なんて覚えてないですから大丈夫。

ここでもさだまさしの曲を聴く。亭主関白とか懐かしい。
あんな男は実在するのか。いないだろうな。

飛行機もさることながら、石垣島空港も狭い。
ホテルから迎えに来てくれたタクシーの運転手さんが
「飛行機、急停止したでしょ?昔、オーバーランがあってねえ。ははは」と笑う。
笑い事じゃない。「そうなんですか」といいつつ顔が引きつった。

到着ロビーでの迎えは何度経験しても恥ずかしい。
「智賀様」(仮名)と書かれたネームプレートを持って
立っている人に声を掛けるのだがモーレツに恥ずかしい。
赤いハンカチーフとかバラの花一輪とかの待ち合わせの方がいい
…と思ったが、よく考えるとそっちの方がもっと恥ずかしいな。

宿泊先は「軽井沢倶楽部ホテル石垣島」。
ホテルに着くとロビーにあったチェックイン専用のライティングディスクと椅子に座って宿泊者カードを書く。
担当者が来るまで待っていたらホテルの玄関先で
さっきの運転手にホテルの人がお金を渡しているのが見えた。
そういうことは玄関先でするべきことなのか?
せめて乗車した人間から見えないところでやって欲しかった。

滞在中の予定を聞かれたが、答えは「何も決まっていない」。
何も決めずにのんびりしたいという気持ちもあったが
母は「何着て行こうかしら」しか頭に無く
私は仕事を片付けるのに忙しくて事前リサーチに手が回らなかった。

そこで、思いつきで「竹富島に行ってみたい」と言った。
子どもの頃に「竹富島から都会に出てきた女の子が傷心のまま
故郷に帰る」という漫画を読んだことがあり、
いつか行ってみたいとずっと心の片隅で思っていたからだ。
石垣港からのツアーに空きがあるか調べてもらい予約する。
天気が悪いとサイクリングが出来ないと言われ(そりゃそーだ)
島内を車で観光&牛車で観光することにした。

部屋に入った後はごろごろ。
マッサージチェアがあったので座ってごりごりしてもらう。
部屋はドアから入って廊下とリビングの境目に一枚、
リビングとベッドルームを隔てるところに一枚。
リビングに2台、ベッドルームに2台のベッドがあるので
最大4人が寝られる部屋だとわかる。

バスルームは2枚のドアがあって双方から出入りできる。
シャワーブースもある。
余談だがなぜシャワーブースはどこもガラス貼りなのだろう。
浴びてて他人が入ってきたら丸見えではないか!
それとも見せるため?(それはない…と思う)


つづく。
高松駅のみどりの窓口にはスーパーおばちゃんがいる。
彼女の存在を知ったのは、多分、どっかのHPで
「すげー人がいる」という書き込みを見かけたからだと思うのだが。

購入者のどんな発券希望にも的確に応え、
鉄道マニアの挑戦的な小難しい要求だろうと、
素人の訳わからん要求だろうとスマートに対応するという
おばちゃんなのである。
私は鉄道好きに毛が生えた程度なのでよく分からないが
とりあえず行ってみた。

「この席の隣の指定券下さい」
…私がぬぼーっと友人の切符を差し出して言った言葉。
それでもちゃんと切符は「ハイ」と私の手に渡された。

■「ひかり〇号のグリーン車の1階席部分がいいんですが」
(もう今はひかりの2階建ては無いと思うのだが、
2階建ての1階部分は普通指定席でグリーン車と同じ仕様なのに安い!
と、お気に入りだった)
■「やまびこ〇号の2階建てのところ下さい」
(後にも先にも一回だけ仙台に行った時のこと)

…こうやって書いていると、彼女より変な要求をする私の方が
別の意味ですごいのではないかと思えてきた。
で、彼女の仕事は速い。
高松駅のみどりの窓口はいつも列が出来ているので、
鼻タレ若造では、列ができるスピードに処理が追いつかないみたいだ。

先日も10月のイベントの切符を買いに久々に高松駅に行った。
彼女の姿を見つけて「当たるといいなー」と思っていたのだが外れた。
残念。
仕方なくおじさんに、レールスターの希望指定席を伝え、
「阪神往復フリー切符で」と言って切符を作ってもらった。

のぞみはあまり好きじゃない。
流行の先端で「どうだ」と気取っているイケメンのようだ。
どうしてものぞみなら700系より500系を選ぶ。
700系ってシートクッションがあまりよくない気がしてならない。
気取った男が「さあ、ボクの膝にお乗り」と言ってくれてもヤ。
(何か例えが変だね)

ぼーっとおじさんの手元を見ていると、マルスのタッチパネルを
太い指で器用にトントン叩いていく。
前のようにパタパタとページを捲りながら、
ガチャンガチャンと棒を刺していく方がワイルドでいいなと思う。
何事も進化すればいいってもんじゃないというのがよく分かります。
いえ、単なるノスタルジーかもしれませんが。

ええっと、おばちゃんはちょっと痩せ型で面長の顔をしています。
彼女を負かす方を随時募集しています(笑)