拝見中島みゆき嬢

2001年12月14日
…という訳で、みゆきさんのコンサートに行ってきました。

会場に着くと「はて?私はどこに来たんだろう」と思うほど背広を着たおっちゃんや群れをなしたおばちゃんが一杯。
やはり「プロジェクトX」効果は絶大のようだった(笑)

コンサートが始まり、曲を聴いていると「ああ、みゆきさんやなあ」と思う。
…ところがMCが始まると会場の雰囲気が一変する。
どうも初めて彼女のコンサートを見る人が多いらしく、曲とMCのギャップについていけないらしい。

そのうち、そんな事も無かったかのように幕は進行していくのだが、私の前後がサラリーマンだったため、結構反応を楽しませて頂いた。

「幕が進行する」と書いたが、私は彼女のコンサートを見ていると「私はコンサートを見に来たのか、演劇を見に来たのか、それとも映画を見に来たんだろうか」と不思議な気持ちになる。
他のアーティストではこんな気持ちにはならない。

アンコール前、最後のMCで彼女はこんな事を言っていた。
「人間はまだ成長途中にある。そして人間は成長にとても時間のかかる生き物なのだと思う」と。

私もそう思うのだが、如何せん人間は成長したらどうなるんだろうとも思う。
争いは無くなる?戦争は無くなるのだろうか?
…私の答えはNOである。
人間が尊厳や誇りや自我を確立させている限り、そんなものは無くならない。

物事の面白いところは必ず表と裏があることで、つまり人間の性質の一つを取り上げてみても、必ずそれにはプラスにもマイナスにも作用する一面があるということである。
だから一つの事に対して複数の感情が存在したりするんだろう。

人間が人間として存在するために持ち続けているものは、自己を擁護するために時として他を破壊する。
人はこれをエゴとも言う。
だから戦争はなくならない。…と思う。

そんな事を考えながらMC後の「ヘッドライト・テールライト」を聴いてたら泣けてきた。(ああもう、最近泣いてばっかり)

余談だが、みゆきさんはMCで「私は喋らなければ良い女って言われるの」と言っていた。
しかし一緒に行った人間によると「喋っても良い女」だそうだ。
私もそう思うよん。

あ、ちなみに「地上の星」はアンコール曲でした(笑)
引っ張るねえ、みゆきさん。

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