いい奴ほど先に逝く

2002年3月27日
得意先の方が白血病で亡くなった。
49歳という若さだった。

残された奥さんや子どもさんはどうするのだろう。
いい人だったのに、無念でならない。
親しかった上司は年下の死に茫然と空(くう)を見つめる。

もちろん仕事場で聞いたので泣きはしなかったが、体が泣いた時と同じ、鼻がツンとして皮膚の下を何かが駆け巡るような感触で、それが全身を巡り終わった時は酷く肩が凝ったように疲れていた。

流れない涙が体中を逆流していたかのようだ。

何よりも辛いのは明日、その人の死を悼んで弔電を打たねばならないという事実。

訃報を聞いて「悲しいね」と口に出すだけは簡単だ。
しかし、その死に対して何かアクションを起こす時が、本当に悲しくて莫大なエネルギーを必要とする事を心の端に留めておくべきだろう。

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