会社を休んだ日にテレビを見ていた。
いわゆるお昼前の主婦層をターゲットにした視聴者参加番組である。
その日のテーマは「私が経験した最悪のクリスマス」だった。

見ていると
「クリスマスに浮気して離婚され、子どもにも見放されて一人ぼっち」だの
「デートで二股をかけられ、婚約を破棄した」だの
結構凄みがあった。

見ていた私はふと
「みんな凄い過去があるんやなあ」と呟いた。
そうしたら、傍で一緒にその番組を見ていた母親に

「何 も 無 い の は ア ン タ ぐ ら い や」

と静かに言い返された。
…言われてみれば何も無いなあ。ションボリ。
確かにクリスマスはごく普通の女の子や男の子も
ヒロイン、ヒーローになれる特別な日だと思う。

しかし世間の人は、みんな本当にそんな壮絶な過去を持ってるの?
もしかして、ドラマスティクな人生そのものに
恋をしているだけかもしれない。
思春期の女の子が「恋に恋して」るような。

クリスマスが「特別な日」ではなく
「自分にとって特別な日であって欲しい」と願ってるんだね。

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