大阪の夜は赤かった(天童よしみさんは実際見ると思ったより細かった編・超長編)
2003年2月27日朝5時起床。
これからバスに乗って大阪へ出陣するためである。
同行者は母一人。
前夜に雨が降っていたという事と、予報でも「雨」だという事から、
どちらからとも無く「日頃の行いが悪いからじゃ!」と
出発前にプチ喧嘩となる。ああもう。
バスの席はいっちばーん前!!
窓際に乗った彼女ははしゃいでいる。嬉しいのだろう、良かった。
ネットに張付いて発売解禁を待って予約した甲斐があったというもの。
しかし母は私に「絶対一番前の席でないと嫌!」と
ごねたのを忘れているらしい。
「よく取れたね、こんな席」だと。ガックリである。
私はあなた様のために頑張ったというのに。
しかし、高速バスって繁盛してるなあ。(往復6000円だし)
JRさん、これからどうしましょう。
今までの殿様商売がアダになってるのかな?
で、途中のバス停から人が乗り込んでくるわ、乗り込んでくるわ。
あっという間に満席となった。
大阪(なんば)のバスターミナルは不思議な場所にある。
らせん状の道路をグルグルと登っていき、ハイ到着。
降りてみたらホテルの5階でした、という摩訶不思議な場所だった。
そのホテル(南海サウスタワーホテル)こそが今日のお宿なのだが、
ホテルの件はまた後日。
ホテルでチェックイン前に荷物を預かって頂き、
なんばの街へと繰り出した。
が、午前10時前なのでまだ街はヒッソリとしている。
実は、今回の旅の目的は新歌舞伎座の天童よしみ公演である。
…渋い趣味かのう?(笑)
私の趣味は置いておくとして、新歌舞伎座に行く時は昼御飯持参である。
中でも幕の内弁当が売られていたりするのだが、
高い、味は…なので外で調達して中へ入るのだ。
高島屋がちょうど午前10時に開店したので、デパチカへ行く。
大都市へ来た楽しみの一つにデパチカがあるんだよなあ。
一日中、私ここに居てもいいわ!という気分になるぐらい好きなのだが、
あまり時間が無いので適当に物色する。
しょうも無い事なんだが、
私は開店一番の百貨店に入るのがとても苦手であった。
一斉に店員さんが「いらっしゃいませ」と頭を下げてくる。
下げられたこちらとしては、オドオドして「どうも…」と言いながら
ヘコヘコと通路を歩いてしまう。
こう書くと「それがいいのよ!」と言う人もいるかもしれないが
(その為に朝一番の百貨店に行く人もいるらしい)
小市民の私はダメだった。
見ていると、そこかしこにおばさんの群れが。
みんなお仲間らしい。
美味しそうなお握りが売られていたので鮭と梅干、昆布をゲットし、
お茶は新歌舞伎座の一角にあるローソンで買った。
ローソンブランドのお茶は他メーカーのものと比べて安いのだ。
新歌舞伎座の前に着くと、本当におばさんばっかりである。
大安売りの会場でも、こんなにおばさんばかり動員できないだろう。
ふと行き交うおばさんを見ていると、皆同じお茶を持っている。
ああ、やっぱり安い方がいいよな、と妙に連帯感で安心した私であった。
会場に入るとまずトイレに入る。
席数の割にトイレの数が少なく、あっという間に長蛇の列となるからだ。
次に自分の席を探す。
何と花道の真横で前から4列目。
まず思ったことは「蹴られないかしら」と言う事だった。
以前、C&Aライブで一列目の時に足を振上げた飛鳥に「蹴られるかも」
と恐れおののいた事がある為、どうやらその記憶が蘇ったらしい。
新歌舞伎座の公演に関しては
第一部がお芝居、第二部がコンサートという感じで、間に休憩が入る。
やがてお芝居が始まり、登場人物が出てくる…みんな花道を通って。
しかも全員、私の横で立ち止まってくれるもんだから、
超至近距離からお顔を拝ませていただきました。
なんでかあと思ったら、ちょうど席がセリの横だったんである。
一番会場内で見栄えがする場所だったんだな。
話の粗筋は省略するとしても、
どうしても最後まで違和感が拭えなかった事がある。
天童よしみと川崎真世が両思いだが、なかなか一緒になれない…
という設定だったのだが、何を隠そうこの「天童よしみと川崎真世が
両思い」という取合わせがどうしても馴染めなかったのである!!
芝居だからって「何でもアリ!」というのはイカンだろう!?(笑)
しかし川崎真世はテレビで見るよりごっつう男前だったし、
大空真弓はさすが女優だったし、
仲本工事の運動神経は相変わらずバッチグー(死語)だった。
まあココだけの話、川崎真世の着物の中を覗けてしまった人間は、
そう多くはあるまいて。(花道で見えちゃったんだもん)
芝居が終わると一旦休憩に入る。
ここで問題が発生した。
花道の横の席という事は、つまり一番奥の席という事である。
座っている人に「ごめんなさい」をしないと通路に出られないのだ。
おばちゃんは「どうぞ」と言って足を引いてくれるのだが、通れない。
…もっと失礼な事を言うなら、ふくよかな方だったので
足を引こうがどうしようが、それほど隙間が出来ないのである。
何とかトイレにいくと思ったとおり長蛇の列。
沢山の人を眺めていると一人だけ演歌歌手も真っ青なカツラの人が居た。
でも結構な美人さんだったので、うずたかいカツラはとても似合ってたよ。
席に戻ろうとしたら、またあの難問のおばちゃん。
しまいには「またいで下さい」と言われたので「じゃ、遠慮なく」と
おばちゃんの膝をまたいでしまった私も大人げない。ゴメン。
そうこうしている内に歌の部門が始まる。
さすがに歌唱力があるなあ…と思っていたら
あっという間に終演してしまった。
隣の母親を見ると彼女も「えっ、もう終わったの」と私に聞いてくる。
全部で10曲ぐらいだったかな?しかもフルコーラスじゃないし。
NHKのBSで「にっぽんの歌」という番組があり、その中の企画で
一人の歌手が連続8曲フルコーラス歌うというのがあるのだが、
それよりも短かいように感じた。
「ううむ、ちょっと来年見に来るかどうかは考えよう」と
母親と話しながら新歌舞伎座を後にした。
ちなみに彼女は「来年は氷川きよしがいいね」と言っていた気がする。
(来年2月に新歌舞伎座で彼の公演が決まったと聞いた覚えがあります)
会場を出ると怒涛の雨。
傘を差してもずぶ濡れになる。
ホテルに帰り、しばらく休憩をして夕食のために早めに再出発する。
やっぱり雨。
「雨女は誰やねんー!」と話をしていたが、
こんなに沢山の人が歩いているので、多分私たちでは無いだろうと、
勝手に他人のせいにする。
前述のづぼらやは結果として予約は取れなかった。
いつも週末は団体さんで一杯だそうで、
週末にココを考えている人は避けた方が無難と思うのは余計なお節介か。
結局行ったのは心斎橋の「しゃぶ亭」。
名前のとおり、しゃぶしゃぶのお店で知る人ぞ知るらしい。
かく言う私も他人様に教えて頂いて、行ったクチだ。
(店の具体的な話はまた後日書きますね)
一言で言うなら「ウマ―――イ!」だった。
私は旅先で行った店に殆ど外れが無いのだが、今回も「当たり」だった。
店からの帰り、母が「豚まん」(140円)が食べたいと言う。
「じゃあ、買ってきたら?」と言うと恥ずかしくて買えないと言う。
(お前さんは一体いくつなんだあああ!!)
どうやら「二個下さい」というのが恥ずかしいらしい。
しようが無いのでお店の人に「二個下さい」と包んでもらう。
嫌な顔一つせず、ちゃんと包んでくれた。
それどころか「すぐ召し上がりますか」とカラシも入れてくれた。
買って後ろを振り返ったら列が出来ていてビックリ。
私が買うときには誰も並んでなかったぞー。
買って母親の姿を探したら、向かいの店の角でじっと立っている。
それを見て、彼女は喫茶店も一人で入れない人だったことを思い出した。
それからホテルに帰って、母親のリクエスト通り
「家政婦は見た!」にチャンネルを合わせた私であった。
…つづく。
これからバスに乗って大阪へ出陣するためである。
同行者は母一人。
前夜に雨が降っていたという事と、予報でも「雨」だという事から、
どちらからとも無く「日頃の行いが悪いからじゃ!」と
出発前にプチ喧嘩となる。ああもう。
バスの席はいっちばーん前!!
窓際に乗った彼女ははしゃいでいる。嬉しいのだろう、良かった。
ネットに張付いて発売解禁を待って予約した甲斐があったというもの。
しかし母は私に「絶対一番前の席でないと嫌!」と
ごねたのを忘れているらしい。
「よく取れたね、こんな席」だと。ガックリである。
私はあなた様のために頑張ったというのに。
しかし、高速バスって繁盛してるなあ。(往復6000円だし)
JRさん、これからどうしましょう。
今までの殿様商売がアダになってるのかな?
で、途中のバス停から人が乗り込んでくるわ、乗り込んでくるわ。
あっという間に満席となった。
大阪(なんば)のバスターミナルは不思議な場所にある。
らせん状の道路をグルグルと登っていき、ハイ到着。
降りてみたらホテルの5階でした、という摩訶不思議な場所だった。
そのホテル(南海サウスタワーホテル)こそが今日のお宿なのだが、
ホテルの件はまた後日。
ホテルでチェックイン前に荷物を預かって頂き、
なんばの街へと繰り出した。
が、午前10時前なのでまだ街はヒッソリとしている。
実は、今回の旅の目的は新歌舞伎座の天童よしみ公演である。
…渋い趣味かのう?(笑)
私の趣味は置いておくとして、新歌舞伎座に行く時は昼御飯持参である。
中でも幕の内弁当が売られていたりするのだが、
高い、味は…なので外で調達して中へ入るのだ。
高島屋がちょうど午前10時に開店したので、デパチカへ行く。
大都市へ来た楽しみの一つにデパチカがあるんだよなあ。
一日中、私ここに居てもいいわ!という気分になるぐらい好きなのだが、
あまり時間が無いので適当に物色する。
しょうも無い事なんだが、
私は開店一番の百貨店に入るのがとても苦手であった。
一斉に店員さんが「いらっしゃいませ」と頭を下げてくる。
下げられたこちらとしては、オドオドして「どうも…」と言いながら
ヘコヘコと通路を歩いてしまう。
こう書くと「それがいいのよ!」と言う人もいるかもしれないが
(その為に朝一番の百貨店に行く人もいるらしい)
小市民の私はダメだった。
見ていると、そこかしこにおばさんの群れが。
みんなお仲間らしい。
美味しそうなお握りが売られていたので鮭と梅干、昆布をゲットし、
お茶は新歌舞伎座の一角にあるローソンで買った。
ローソンブランドのお茶は他メーカーのものと比べて安いのだ。
新歌舞伎座の前に着くと、本当におばさんばっかりである。
大安売りの会場でも、こんなにおばさんばかり動員できないだろう。
ふと行き交うおばさんを見ていると、皆同じお茶を持っている。
ああ、やっぱり安い方がいいよな、と妙に連帯感で安心した私であった。
会場に入るとまずトイレに入る。
席数の割にトイレの数が少なく、あっという間に長蛇の列となるからだ。
次に自分の席を探す。
何と花道の真横で前から4列目。
まず思ったことは「蹴られないかしら」と言う事だった。
以前、C&Aライブで一列目の時に足を振上げた飛鳥に「蹴られるかも」
と恐れおののいた事がある為、どうやらその記憶が蘇ったらしい。
新歌舞伎座の公演に関しては
第一部がお芝居、第二部がコンサートという感じで、間に休憩が入る。
やがてお芝居が始まり、登場人物が出てくる…みんな花道を通って。
しかも全員、私の横で立ち止まってくれるもんだから、
超至近距離からお顔を拝ませていただきました。
なんでかあと思ったら、ちょうど席がセリの横だったんである。
一番会場内で見栄えがする場所だったんだな。
話の粗筋は省略するとしても、
どうしても最後まで違和感が拭えなかった事がある。
天童よしみと川崎真世が両思いだが、なかなか一緒になれない…
という設定だったのだが、何を隠そうこの「天童よしみと川崎真世が
両思い」という取合わせがどうしても馴染めなかったのである!!
芝居だからって「何でもアリ!」というのはイカンだろう!?(笑)
しかし川崎真世はテレビで見るよりごっつう男前だったし、
大空真弓はさすが女優だったし、
仲本工事の運動神経は相変わらずバッチグー(死語)だった。
まあココだけの話、川崎真世の着物の中を覗けてしまった人間は、
そう多くはあるまいて。(花道で見えちゃったんだもん)
芝居が終わると一旦休憩に入る。
ここで問題が発生した。
花道の横の席という事は、つまり一番奥の席という事である。
座っている人に「ごめんなさい」をしないと通路に出られないのだ。
おばちゃんは「どうぞ」と言って足を引いてくれるのだが、通れない。
…もっと失礼な事を言うなら、ふくよかな方だったので
足を引こうがどうしようが、それほど隙間が出来ないのである。
何とかトイレにいくと思ったとおり長蛇の列。
沢山の人を眺めていると一人だけ演歌歌手も真っ青なカツラの人が居た。
でも結構な美人さんだったので、うずたかいカツラはとても似合ってたよ。
席に戻ろうとしたら、またあの難問のおばちゃん。
しまいには「またいで下さい」と言われたので「じゃ、遠慮なく」と
おばちゃんの膝をまたいでしまった私も大人げない。ゴメン。
そうこうしている内に歌の部門が始まる。
さすがに歌唱力があるなあ…と思っていたら
あっという間に終演してしまった。
隣の母親を見ると彼女も「えっ、もう終わったの」と私に聞いてくる。
全部で10曲ぐらいだったかな?しかもフルコーラスじゃないし。
NHKのBSで「にっぽんの歌」という番組があり、その中の企画で
一人の歌手が連続8曲フルコーラス歌うというのがあるのだが、
それよりも短かいように感じた。
「ううむ、ちょっと来年見に来るかどうかは考えよう」と
母親と話しながら新歌舞伎座を後にした。
ちなみに彼女は「来年は氷川きよしがいいね」と言っていた気がする。
(来年2月に新歌舞伎座で彼の公演が決まったと聞いた覚えがあります)
会場を出ると怒涛の雨。
傘を差してもずぶ濡れになる。
ホテルに帰り、しばらく休憩をして夕食のために早めに再出発する。
やっぱり雨。
「雨女は誰やねんー!」と話をしていたが、
こんなに沢山の人が歩いているので、多分私たちでは無いだろうと、
勝手に他人のせいにする。
前述のづぼらやは結果として予約は取れなかった。
いつも週末は団体さんで一杯だそうで、
週末にココを考えている人は避けた方が無難と思うのは余計なお節介か。
結局行ったのは心斎橋の「しゃぶ亭」。
名前のとおり、しゃぶしゃぶのお店で知る人ぞ知るらしい。
かく言う私も他人様に教えて頂いて、行ったクチだ。
(店の具体的な話はまた後日書きますね)
一言で言うなら「ウマ―――イ!」だった。
私は旅先で行った店に殆ど外れが無いのだが、今回も「当たり」だった。
店からの帰り、母が「豚まん」(140円)が食べたいと言う。
「じゃあ、買ってきたら?」と言うと恥ずかしくて買えないと言う。
(お前さんは一体いくつなんだあああ!!)
どうやら「二個下さい」というのが恥ずかしいらしい。
しようが無いのでお店の人に「二個下さい」と包んでもらう。
嫌な顔一つせず、ちゃんと包んでくれた。
それどころか「すぐ召し上がりますか」とカラシも入れてくれた。
買って後ろを振り返ったら列が出来ていてビックリ。
私が買うときには誰も並んでなかったぞー。
買って母親の姿を探したら、向かいの店の角でじっと立っている。
それを見て、彼女は喫茶店も一人で入れない人だったことを思い出した。
それからホテルに帰って、母親のリクエスト通り
「家政婦は見た!」にチャンネルを合わせた私であった。
…つづく。
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