大阪でてっちりを食べようとして結局予約が取れなかった私は、
てっちりを追いかけるのをあきらめ、しゃぶしゃぶを食べる事にした。

「しゃぶ亭」は大阪に4店舗ある。
今回はその内の心斎橋店。
心斎橋筋の不二家の角を東に入り、一本目の畳屋町筋を南に折れる。
しばらく歩いて右手側に看板が出ている。
雑居ビルの奥1階なので入りにくいが、入ってしまえばどうって事ない。

夕食には少し早いかなと言う午後5時に開店を待って店に入ったのだが、
案の定一番乗り。誰もおらん。
一番奥のテーブル席を用意してくれ、お絞りをもらった。

取りあえず生中(500円)を頼み、メニュー表とにらめっこ。
どうせだからと厳選黒和牛しゃぶコースにする。(3,200円)
食前酒の梅酒と野菜、肉と餅、わかめとうどん、デザート付き。

最初にタレが運ばれてきた。
ここの名物はゴマダレ。食べ進んでも薄まらず、まずくならない。
まずくならない内に器から無くなってしまうので、足してもらえる。
ゴマを含め22種類のスパイスが配合されているらしいが、完全に企業秘密のようだ。

ゴマダレにネギと一味唐辛子とおろしニンニクを好きなだけ入れる。
私はネギしか入れなかったが、大量に入れたために
食べ終わった時にはネギ壺の3分の1にまで減ってしまっていた。

鍋はもちろん銅鍋。
昔、初めてしゃぶしゃぶを食べに連れて行かれた人間に
「鍋の真ん中の筒に肉を貼付けて食べる」と教えた奴がいたそうだが、
それを思い出して笑ってしまう。

当たり前だが肉が美味しかった。
私は普段あまり頻繁に肉を食べないのだが、
その理由は「肉を食べると胸がもたれるから」というのがある。

しかし、今回そういう現象は皆無だった。
だって、しゃぶしゃぶなのに全然アク取りしなくてよかったんだもん。
アク取りなんて忘れてたよ。
皆で食べに行くと下っ端がいつもやらされてる事なのに。
(つまり私がやらされているという事である。ガーン…)

メニューを眺めていると「牛たたき」(1,100円)が
目に留まったのでそれをオーダーする。
生玉ねぎとニンニクが付いてきたが、ニンニクが苦手なので玉ねぎのみ。
それでも充分に美味しかった。

すべてを食べ終わると、うどん。
香川の人間にうどんを出すとはいい度胸じゃねえかと思ったが
(もちろん私が香川人だとは、相手は知る由もない)
おとなしく頂く。

器に何やら黒いタレ(濃縮ツユ?)を入れて持ってきた店員さんは、
それに鍋の中のお湯をお玉ですくって入れた。
すると見た目うどんツユのようになるので、
そこに鍋に入れて湯がいたうどんを取って食べるのである。

うどん自体はそれほど期待してなかった事もあって及第点だったが、
黒いタレには少し市販のダシの元が入ってたような気がしないでもない。
でも美味しかったからいいや。(決して投げやりではない)

デザートは梅のシャーベット。
こういう後はアイスよりシャーベットだなあと思いつつ食べる。

正味一時間コースであった。
店員さんが色々と上手に気を使ってくれた事が嬉しい。
場が読める人はいい。

メニュー的には、肉が2倍のジャンボコースや豚しゃぶもある。
食べ放題コースもあるし、その場に合わせて
財布に合わせてどうぞという感じである。
お持ち帰りもあるけど、家庭であの味は出ないだろうなあ。

すぐ近所に畳屋町店もあるが、ここはカウンター席のみらしいので
グループには心斎橋店(年中無休)がお薦めである。

西梅田(昔のホテル阪神のトコ?ヒルトン隣?そこらへんにある)や
阪急かっぱ横丁にも店あるよ。
…あ、かっぱ横丁もカウンター席だけだったような。

もう一度行きたいよう。癖になる感じの店かな。
大阪ってホント食いモン美味い店が多いっすね。
(全部が全部そうだとは言わないけど)

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