2009年12月19日 エッセイ
今年一番の寒波で雪が降った
雪が好きだ
こんなこと言ったら豪雪地帯の方に怒られるんじゃないかと思うけど

古いアルバムには何枚かの写真
子どもの頃、足首まで積もった雪で泥まみれの雪だるまを作っている私の姿
「おっきいの作りたい、おっきいの!」と駄々をこねた私に母が
「この雪の量じゃ無理よ」と苦笑いしていた記憶だけが残っている
でも私が作った崩れかけた小さな雪だるまもどきに、
彼女はちゃんと目鼻をつけてくれた

今まで生きてきて、雪だるまを作ったのはこれ一度きり
もう、今では積もるどころか雪は滅多に降らなくなってしまった
テレビで豪雪のニュースを見ると
「雪だるまいっぱい作れる…」と密かに羨ましく思ってしまう

当事者にしてみたら雪害だろうに
本当に申し訳ない
でもどうしても、ノスタルジーとともに羨望の念を抱いてしまう
どうか許していただきたい
 

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